• Muratsubaki Tetsuroh

さまざまな思いの中での当麻中学校分散卒業式

コラム連載 2 日々勉強 日々感謝 「さまざまな思いの中での当麻中学校分散卒業式」  人生に一度きり。幼稚園、保育園、小学校、中学校それぞれの節目の卒園式、卒業式。卒園生、卒業生に向け精一杯の気持ちを込め、在校生が歌や言葉を贈り、それに対し卒園生や卒業生からお返しの歌や言葉が述べられ、会場は感動に満ちあふれた時間となる。しかし、本年の卒園式、卒業式では、その光景を見ることが叶わなかった。


 町内で最初に開催されたのは、当麻中学校卒業式であった。同じ学び舎で中学校生活を送ってきた在校生、2年生50名、1年生51名の姿があるはずであった。北海道、北海道教育委員会より、新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、2クラス以上の学校における卒業式においては在校生、さらに、保護者の出席も自粛するよう強い要請があった。

 在校生には申し訳ないが、この日を待ち望んでいた保護者の気持ちを思う時、なんとか保護者の方だけでも式へ出席いただく道はないかと思案する中、鍛冶隆前教育長から3年1組と2組とを分けて行う分散卒業式での実施が提案された。

 当麻町独自の取り組みとなるが、これが最善の道であると決断をさせていただいた。鍛冶前教育長には熟慮により、分散卒業式の提案をいただきましたこと、心より感謝を申し上げたい。


 3年1組の卒業式後、2組の卒業式を実施する分散卒業式。座席の間隔を広くとり、全員マスク着用、来賓者数の制限や祝辞も割愛、校歌も伴奏のみとなったが、保護者が見守る中、山村美勝校長から卒業生一人ひとりに卒業証書を手渡していただくことができた。苦渋の決断ではあったが、生徒みなさんの健康、安全が第一であると、分散方式となる特別な形での卒業式開催となったことをご理解願いたい。

 定年により教員生活最後となる卒業生を送り出した山村校長。本来の形での卒業式をしてあげられないことへの寂しさと悔しさの一方、最大限の配慮により、我が子の成長の喜びをかみしめる保護者に見守られた中で式を開催することができたことへの安堵と喜び、式辞を述べるお声を聞き、さまざまな思いが入り混じった胸中であったのではなかろうかと拝察していた。

 「笑顔から優しい言葉が生まれます。そして、優しさには優しさがかえってきます。これから先、辛いことや、悲しいことがあったとしても、明るく前向きな考え方できっと乗り越えることができます。どうかずっと笑顔の素敵な優しい人であってください。幸せは笑顔の人に訪れます。社会のために尽くす人となることを強く願います」。


 どんな時も笑顔を忘れないでほしいということ。毎朝校門の前に立ち、登校してくる生徒一人ひとりに笑顔で「おはよう」と明るい声をかけ続けてきた山村校長。その姿は、きっと卒業生みなさんの胸に深く残っていることと思う。

 素敵な笑顔が輝く当麻中学校卒業生として、明るく、優しく、たくましく、これからも心豊かに成長してくれることを強く願う。


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