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執筆者の写真Muratsubaki Tetsuroh

子育て環境の充実で進む移住定住 ~ハートフルタウンとうま全区画分譲

コラム連載 6 日々勉強 日々感謝 「子育て環境の充実で進む移住定住 ~ハートフルタウンとうま全区画分譲」


 全国で進む人口減少。地方から首都圏への人口流出による、転出者が転入者を大きく上回る社会減は、どの自治体にとっても頭を悩ます重要課題となっている。  そのような中、当麻町では総務省の人口動態調査において、2017年に11年ぶり社会増2人に転じ、2018年に社会増26人を記録。2019年の数値はまだ公表されていないが、小幅の社会減に食い止められる見込み。  高齢の方の死亡者数が多く、出生者数が少ない自然減の影響が大きく、人口減少は進んでいる。一方で、社会減による人口流出ペースを抑えることができていることは、食育・木育・花育による当麻町ならではのまちづくりが、非常に良い方向に向かっている証であると、私はとらえている。


 当麻土地開発公社では、「ハートフルタウンとうま」を造成し2017年8月より分譲を開始。全32区画あるのだが、当初見込みを上回るペースで分譲が進み、今年7月をもって全区画が分譲済となった。同公社役員、事務局員の尽力、そして、当麻町の魅力を売り込んでいただいたすべての方々に、お礼を申し上げる。  「ニュータウンとうま」についても、残り分譲区画数は3区画であり、当麻町に移住・定住を希望されるご家族が多い中、そのお気持ちに応えるべく、新たな分譲地造成計画とともに、既存住宅団地での空家・空地の循環利用促進の可能性について検討するなど、宅地を確保するための新たな方策を練る必要がある。考えていきたい。


 町の木に囲まれたマイホーム。当麻町は町産木材を活用して住宅を新築する際の補助制度である当麻町産材活用促進事業を2013年度に打ち出し、これまでに同事業を活用して令和元年度までに106棟、おかえりふるさと応援事業活用でも17棟が新築されてきた。  50年から60年ほどかけ成長し、伐期を迎えているドドマツやカラマツの木々。利用価値の高い、人々の日々の暮らしを支える建築材として活用するため、林業、木材加工業、町内外のハウスメーカーや工務店などが一つのチェーンとなり、当麻町産建築材の供給と、活用を可能にしている。官民連携の力による柔軟な当麻町ならではの取り組みである。  消費税増税や、現在はコロナ禍による影響など、新築住宅市場は厳しい状況を迎えているが、当麻町は今年度もすでに9棟の制度活用申請があり、感謝したい。


 ハートフルタウンとうま分譲申込書にアンケート項目があるのだが、「子育て環境」という項目が多くの申込者にとって決め手になっていることが、際立って読み取れる。  当麻町が進めてきた、食育・木育・花育による当麻町ならではのまちづくりの方向性が、ご家族にとってこの町に未来を、可能性を、感じていただけていることの評価であり、うれしく思う。


 一歩一歩、歩みの積み重ねが、今である。  これまでの挑戦の歩みに感謝の気持ちを忘れず、進んでまいりたい。  未来を創るため、一歩ずつ。




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